今日は、遠くの病院に行って、お気に入りのお店に行って、そこで買ったブローチを身につけながら軽食を摂り、好きな絵師さんの個展を見る……予定だった。
昨日、予定を詳細にノートに書き出したが、それは叶わなかった。
朝起きて支度をしようとしたら、久しぶりの感覚がわたしを襲った。
端的に言うと眩暈だ。
目の前が眩しいような感じで見えなくなり、サリサリという高音の耳鳴りがして、強い吐き気と、変な臭い、味をそれぞれ嗅覚と味覚に覚えた。
へたり込みそうになるのを堪えて、慌ててベッドに辿り着き、身を横たえて深呼吸。
目を瞑って、息を整えることに集中する。
しばらくすると、幸いなことに落ち着いてきた。
どうしよう。
様子見をしようか。
そう思ったけれど、すぐに頭を恐怖が駆け抜けた。
この眩暈は、小学生や中学生の頃よくなっていて、一日のうちに何度も再発したり、ひどい時は一日中眩暈がしたままぐったりということもあった。
なので、今は良くても、出先で眩暈が起こるという可能性は十分にあり得た。
それは困るし、人にも迷惑をかけてしまうかもしれない。
わたしは、予定を諦めて、ベッドに潜り込み、休むことに専念した。
幸い、わたしの通っている病院は、オンライン診察という代替手段を持っており、ありがたく利用させてもらうことにした。
今のところ、眩暈の再発はない。
今日はどうやらやり過ごせたようだ。
正直、絵師さんの個展に関しては今日までだったので、行けないことは残念で仕方がないけれど、自分の体と安心を第一に考えられた判断ができたと思えば、それも仕方がない。
きっと、別の機会もあるだろう。
今日という日をなんとか乗り越えられそうなことに安堵しながらこれを書いている。
むじゅん
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