【2022年3月31日】MIDORIの万年筆とCOFFEE BOYの珈琲

カフェオレと万年筆とインクの写真 むじゅんについて

2022年3月31日

生まれてからずっと一緒に暮らしてきた妹が、もうすぐ新生活で家を出る。

わたしたち家族は、別れを惜しむように、連れ立って出かけた。

食事を楽しんだ後、私の希望で訪れたお店がある。

それは、CrossLandという文房具店だ。

地元で流れるCMで存在は知っていたものの、まだ行ったことがなかったのだ。

中に入ると、なんともラグジュアリーな空間というか、大人のための文房具屋さんという感じ。

非常にわくわくする空間が広がっていた。

わたしは、最近物欲のほとんどを失っていて、

買い物をしにわざわざ街に出かけても、特に買う気が起こらずに、

なんだか落ち込んで帰ってくるということを繰り返していた。

でも、そんなわたしにも例外がある。

それは、文房具と本(特に古本)古いものだ。

これらは時間を忘れて見入ってしまうし、財布の紐が緩みまくってしまう。

今回もそうだった。

しかも、この店の品揃えは、正直広島の中心地の品揃えを遥かに凌駕していた。

もちろん、都会の店は、店の面積に限りがあるだろうから、置ける商品も限定的になるのかもしれない。

それでも、圧倒的田舎の我が県において、これだけの品揃えを誇るCrossLandはシンプルに素晴らしいと思った。

わたしは万年筆を愛好する人間だ。

万年筆は、ボールペンなどと違って不便だし、使い続けるには面倒な手入れが必要だし、

今や嗜好品の域にある筆記具だ。

そんな欠点を補うどころか上回る書き味、魅力があるから、それでも大好きなんですけどね

そのためか、広島の大きな筆記具店・筆記具コーナーに行っても、万年筆の取り扱いは数えるほどしかない

都会の店ですらそうなのだから、わたしの地元のようなど田舎で万年筆など買えるわけがないと思い込んでいた

(もっと大きい街ならたくさん万年筆もあるのだろうが、わざわざ万年筆を買いに行くために遠方の都市に行くことは現実的ではない)。

しかし、そうではなかった。

実際には、なぜか田舎の我が県の専門店の方が、万年筆の仕入れが豊かだったのだ。

CrossLandには、わざわざ万年筆の大きなコーナーがある。

ショーケースの中に、たくさん万年筆が横たえられている。

なぜ田舎の方が万年筆が豊富に存在するのか

細かいことはわからないけれど、とにかく嬉しい!!

それは確かだ。

店の中を隈無く見ていると、自分の目を疑うものを見つけた。

なんと、ずっと欲しかったのに、今まで一度も店舗で見かけたことのなかった

MIDORIのMD万年筆がディスプレイされていたのだ!!!

MD万年筆の写真

やばい!!

欲しい!!

かわいい!!!!

と、もちろん発語はしないが、わたしは心の中で発狂していた(わたしは興奮すると語彙力を失う)。

多分、第三者が見ていたらドン引きされるくらい、ディスプレイを食い入るように見つめていたと思う。

わたし、MIDORIの製品というか、企業というかが、なんか大好きなんです。

素朴で、懐かしさを感じるデザイン

でも、シンプルだからこそ誤魔化しのない、機能性・品質の高さ

初めて買った製品は、大学内の生協ショップで買ったアルミの定規だった。

アルミ材質で丈夫だし、目盛がアルミに直接刻み込まれているから目盛が消える心配もない

よっぽどのことがない限り、半永久的に使えちゃうんです。

しかもデザインも良くて、何より300円台というお値段。

MIDORIの製品の良さに気づいたわたしは、MIDORIの中でも有名なMDノートを買うことにした。

サイズは文庫本サイズ。目盛は方眼

本当にシンプルの極みで、背表紙がないから、栞が貼り付けてある様子が丸見えなのだ。

でも、不思議とそのシンプルさが、誠実感を感じさせる。

オリジナル用紙のMDペーパーに、レトロな学習帳のような方眼罫線。

背筋が伸びて、まめまめしく文字を書きたくなってしまう、そんなノート

そのMIDORIから、わたしの大好きな万年筆が出ているのだ

買うっきゃないと思った。

話が脱線してしまったので元に戻そう。

わたしは、MIDORIのMD万年筆を買うことに決め、それに見合うインクを選ぶことにした。

先述したが、この店には万年筆コーナーがある。

そこで悩むことにした。

既に万年筆を買うことに決めていたから、お財布の内状的にあまり高いものは選べない。

私は、有名どころでお手頃な、PILOTの色彩雫と、SAILOR万年筆の四季織に狙いを定めた。

わたしは緑色が大好きなので、緑色のインクを買おうと思った。

それに、今回買う万年筆のメーカー名も「MIDORI」だしね!

わたしが迷ったのは、色彩雫の「竹林」という色と、四季織の「若鶯」という色。

パイロット 万年筆インキ 色彩雫 ミニ 15ml【竹林/チクリン】自由に選べる 全24色 万年筆 ガラスペン 付けペン カリグラフィー インク インキ いろしずく iroshizuku PILOT INK-15-CHK ※プレゼント包装は対応不可の商品です

どちらも、明るいながらも、柔らかく渋い黄緑色だ。

迷いに迷って、わたしはSAILOR万年筆の「若鶯」を選んだ。

四季織「若鶯」の箱入り写真

理由は、まだセーラー万年筆製のインクを持っていなかったからだ。

色彩雫の「竹林」と四季織の「若鶯」は、もちろん多少色が違うと言えば違うのだが、その魅力はどちらも変わらない。

(↓このとろんとした抹茶のようなインクを見て!!)

四季織「若鶯」の蓋を開けた写真

なので、既に3色所有している色彩雫ではなく、持っていない四季織のインクを買ってみようと思った。

四季織の方が少し値段が高かったのだが、所有欲の勝利である。

こうしてわたしは、財布の中に入っていた金額ギリギリで、お気に入りの文房具たちを入手したのであった。

お会計をすると、とある券をもらった。

なんと、隣接しているCOFFEE BOYという珈琲屋さんでカフェオレがもらえるサービス券だった。

COFFEE BOYは魅力的な珈琲屋さんで、少しお値段は張るものの、美味しい。

店員さんの感じがとてもいいし、子供連れのママさんに珈琲とお菓子のプレゼントをする取り組みをしている。

フレンドリーでおしゃれな素敵珈琲屋さんなのだ。

わたし、変なところが臆病なので、サービス券の対象は本当にこのお店だよなとか、

サービスされるのは後日からだったらどうしようとか、謎の不安に駆られながら恐る恐る店に入った。

すると、丸眼鏡が素敵なお姉さん店員さんと、長髪で柔らかな印象のお兄さん店員さんが迎えてくれた。

どきどきしながら券を渡すと、お姉さん店員さんに笑顔で受理されたのでホッとした。

受け取って、外の席に移動する。

CrossLandで購入した戦利品を机の上に出して、眺めながらカフェオレを飲むことにする。

カフェオレと万年筆とインクの写真

なにこれ嬉しい、カフェオレも美味しい。

外の席だから、風も感じる。

久しぶりに物欲に火が点いた1日だった。

美味しいカフェオレを飲み終え、またドキドキしながら店員さんにカフェオレの器を返却すると、

お兄さん店員さんにめっちゃ真っ直ぐ目を見られながら受け取られた。

飲み終えた器を返却するだけなのに、あまりに真っ直ぐ目を見ながら受け取ってくれたものだから、

なんだかどぎまぎしてしまった。

…素晴らしい接客、嬉しかったです!

万年筆と珈琲。

素敵なものに出会うことができて、素敵な1日でした。

むじゅん

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