【2024年06月23日】祈ることしかできない

むじゅんについて

大学生になって、ある本をきっかけに、沖縄戦やアブチラガマのことを知り、大学の図書館にある沖縄の戦争の本を読んだ。

教科書には載っていない、わたしと何ら変わりない「ひとびと」が、どのような恐怖に晒され、いのちの決断を迫られたかを知った。でも、それはほんの一部でしかなくて。

もうそうするしかなくて、農具で、泣くこどもや妻を手にかけたおとうさんや、アメリカ軍がすぐそこまで来ているという極限の恐怖の中、ガマで自決するしかなかったひとびと。

破傷風で死を待つしかない兵士たちの呻き声が響くアブチラガマ。

気づくと読む手が震えていた。

現実があった。

どうして知らなかったんだろう。

わたしは、わたしは、戦争を、いのちを、考えずにはいられない。

歌う。

それしかできない。

詩を書き、音にして祈る。

それしかできない。

でも、祈っている。

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